「統合失調症者のリカバリーの尺度開発のための項目試案の専門家による妥当性検討」における研究に対する協力者募集について

1.研究の意義・目的について

諸外国では、精神障害者のリカバリー概念が浸透し始め、リカバリー尺度の開発も進んでいます。しかし、日本においてはリカバリーの概念は徐々に取り入れられ始めたばかりであり、リカバリーの概念が浸透しているとはいいがたい現状にあります。そのため、リカバリー尺度については、諸外国のリカバリー尺度を翻訳した日本語版が3つ存在するのみです。またそれらは、精神障害者全般を対象としており、それぞれの疾患のリカバリーの特徴を捉えづらい状況にあります。そのため、統合失調症者に焦点を絞り、今後は統合失調症者のリカバリー尺度を作成する予定としております。

そこで本研究は統合失調症者のリカバリー尺度の項目試案を複数の精神科医療の専門家に検証してもらうことで、尺度の妥当性を検討することを目的としています。

 

2.研究方法について

 研究デザイン:無記名自記式質問紙調査

 対象者: 精神科医療を担っている医師、看護師、心理職(公認心理師・臨床心理士)、

精神保健福祉士、作業療法士の資格を有する方

精神科医療経験を3年以上経験した方

  対象者人数:医師10名、看護師20名、心理職5名、精神保健福祉士5名、作業療法士5名程度

 研究期間:研究参加の意思が得られた方へ研究対象者への説明用紙と調査用紙を郵送または配布いたしますので、2週間程度で返信用封筒を用いて返信してください。

 

 3.本研究のメリット

リカバリー概念は、我が国ではまだ取り入れられたばかりであり、日本語版のリカバリー尺度も数少ない状況にあります。また、それらの尺度は精神障害者全般を対象としており、精神疾患の特徴を明確に捉えることが困難です。そこで対象者を統合失調症者に限定したリカバリー尺度を開発することにより、統合失調症者のリカバリーの要素が明確になると考えます。今回、統合失調症者のリカバリー尺度を開発するにあたって、項目試案の妥当性の検証を精神科の専門家に行っていただくことで尺度の妥当性が明確になると考えます。

 

 

 4.倫理的配慮

 1)倫理審査委員会の承認

  本研究は、筑波大学医学医療系医の倫理委員会の承認を得て実施させていただきます。

 2)プライバシーの保護

  本研究は無記名自記式質問紙調査のため、個人が特定されることはありません。

 

 

 

【この研究に対するお問い合わせ連絡先】

本研究に参加してくださる場合や、この研究に関するお問い合わせがありましたら下記までご連絡ください。

 

<連絡先>

〔研究責任者〕

筑波大学 医学医療系 保健医療学域

教授  森 千鶴

305-8575

茨城県つくば市天王台1丁目1番地1

連絡先(TEL&FAX):029-853-8062

Emailmori@md.tsukuba.ac.jp

〔連携研究者〕

筑波大学大学院人間総合科学研究科看護科学専攻

 

博士後期課程 佐藤佑香